【人生】離婚・親権・裁判 国に引き裂かれる父子③ ~ 愛を結ぶ娘 ~
娘:おばぁちゃんっ!もうっ!
母:はぁいー(笑)
前回までのあらすじ
4月21日、娘の誕生日に嫁から離婚を申し出られ、5月5日に和歌山にあったアパートから嫁と娘は出ていった。
5月27日、きのふぃーの誕生日。娘から母親に体罰を受けていることを聞き、きのふぃーは娘を連れて実家のある三重県へ移住した。
6月5日新生活の開始
引越しは凄くスムーズだった。
元従業員、きのふぃーの店のバイトの子達のおかげで、引越し先の荷解きも完全にその日に終わった。
朝9時から和歌山のアパートの荷物運びが始まり、夕方5時には三重県の新居(アパート)の荷解きまですんだ。
1階はリビングキッチン、2階に2部屋、1つは寝室、もう1つは娘の部屋だ。
引越しも終わり、きのふぃーと娘は買い物と外食へ出かけた。
家の必要品は特に買うものもなく、食料の買い出しだった。
き:何食べるかなぁーーー?
娘:ラーメン!(笑)
き:あはは(≧ω≦)よしラーメン!
東海地区にはスガキヤという東海人では知らない人がいないラーメン屋がある。
主にデパートのフードコートに構える店舗だ。
きのふぃーは和歌山に6年!時折スガキヤが恋しかった。
東海人には当たり前の味だが知らない人からするとはじめての味...
娘は美味しく感じるか分からなかったが、スガキヤラーメンを食べることにした。
娘:うん!…おいしい⸜(๑'ᵕ'๑)⸝
一瞬空いた間はwww
初めて食べた味のラーメンにあれ?と思ったのかwww
でも美味しかったらしい。
この後、娘はスガキヤが好物となった。
帰宅してお風呂に入り22時に2人は床についた。
娘は即寝だった。
6月6日 手続き
今日は市役所で色々手続きだ!
住民移動、娘の児童手当、幼稚園探し等など。
いきなり担当者(女性)の目が気になった。
幼稚園探しだ!
まだ既婚なのに娘と二人暮し。
で幼稚園探し?
きのふぃーはずっと接客業をしているせいか、相手の顔の表情と言葉のトーンにかなり敏感だ。
きのふぃーはその担当者から
「何で二人暮しなんですか?訳ありなんですね?大丈夫かしら?」
という心の声が聞こえた…
真っ先にきのふぃーの通っていた小学校と隣接する幼稚園に入れるか尋ねた。
6月という時期的な不安はあったが、連絡をしてもらうと明日幼稚園に来てくださいとのこと。
意外にあっけなく入れそうだ。
保育園は中々入れないと聞いていたが、幼稚園はそんなことないのか…
保育園の入園が難しいのは共働きがそれだけ多いって事なのかな。
娘:パパおしっこ
やばい...
娘は家意外のトイレに行けないのだ。
家でさえも必ず付き添いがいり、娘は耳を塞いでトイレをする。
嫁がトイレに閉じ込めてからだ。
それからトイレが怖いのだ。
きのふぃーと娘は一旦抜けて外へ…
おんぶでダッシュ!!!
駐車場の端っこの草むらへ…
車の後ろで隠れて娘の両足を持ち尿をさせるのだ。
この時のきのふぃーの心境はこうだ。
(あのクソ女!バカヤロー)
その後郵便局へ行ったり、銀行へ行ったりと必要な事を済ませ、やっと娘の遊び時間。
お昼ご飯を食べて、
公園へ行きアスレチックや自転車の練習、その後デパートに行きゲームセンター。
楽しかったな…
きのふぃーの仕事は上司と相談して6月半ばからだ。
社会人になって初めての長期休暇。
連休すらとった事もなく、盆正なんて関係なかった。
娘と2人!本当に幸せだった。
専業主婦も大変だというけれど、天国じゃね?と思った。
毎日続けば育児ノイローゼになるのかな?こんな幸せないけど…
仕事も心配する事はない。
母も姉も協力してくれる(姉の2人の子は計4人、みな皆16歳以上だ。娘からすれば年の離れた従妹。皆からすれば娘は天使だった)
友人との再会
そーだ!ヒロシに会いに行こう。
ヒロシはきのふぃーの中学以来の友人。
パン屋さんの店長をしている。
パン屋さんへ入り
き:ヒロシくーん!
ヒロシが出てきた。
ヒ:きのっぺーーー!!!!(きのふぃーのあだ名)
帰ってきたん?
ヒロシは娘へ微笑む。
ヒロシときのふぃーは外へ出て話した。
事情を話すと
ヒ:マジかぁー!俺もさ、シングルファザーやねん。
き:え?どーしたん?
ヒ:子供産んですぐ男作って出てってさ、家も買ったのによ?娘置いて育ててくれって出てった。
き:…まじで?もう何歳や?子供。
ヒ:7歳。小学生。
き:そやなー俺が和歌山行く前に生まれた子やもんな。早いな。
購入した家は借家にしたらしく、ヒロシと子供は実家に暮らしている。
人それぞれ色々あるもんだ。
きのふぃーからすれば、ヒロシが羨ましい。
嫁から子供置いてくとは…
腐ってんな…
その後たまに親子で週末にゲームセンターで遊んだりご飯を食べたりした。
やっぱり地元はいいな。
翌日…6月7日 幼稚園面接
娘を連れて幼稚園の面接。
こんにちは(^^)
園長先生だ。園長先生は50歳くらいかな?
厳しそうで優しそうな女性だ!
きのふぃーは、まず事情を話した。
特にに変な対応もみせず、事情に対して優しく頷いて話しを聞いてくれた。
質問してきたのは仕事の都合や娘の送り迎えの事。
送り迎えは母親と姉、姉の娘もたまにしてくれて、不便は一切なかった。
1番多くしてくれたのは上の姉だ。
上の姉は当時18歳の娘と16歳の息子がいた。
早くに結婚して子供を産んだ。
きのふぃーは叔父にあたるが、歳の差は親子ほどではないので兄ちゃんと呼ばれている。
上の姉は送り迎えが多いので、周りのお母さん達からは姉が娘のママだと思われていた。
そして、姪っ子甥っ子共にが姉の事をママと呼んでいた影響で、娘もママと呼び出した。
実際にはママはいっぱいいた。
きのふぃーの母、姉2人、両姉の娘。
計5人が娘の母親みたいだとに当時きのふぃーは感じていた。
特にきのふぃーの母親はおばぁちゃんでありながら娘の友達みたいな母親?
やり取りが本当に面白かった。
娘は口がキツい所があるのだが、母親には特にキツかった。でもそれは本当に心を許した友達のようなキツさだ。
娘:おばぁちゃんっもうっ!はやくー!(๐•̆ •̆๐)
母:はぁーいー(^^)
このやり取りを何度聞いただろうかwww
勿論きのふぃーもだ!パパでありながらママ感たっぷりだったと思う…
話しは戻るが、幼稚園はいつでも入園出来るとの事で制服もその日に貰えた。
入園はきのふぃーの仕事開始の前々日からにした。
園長先生は話が終わるや、娘の組の子供達を呼び、娘を紹介してくれた。
園長:みんな仲良くしてあげてねー
娘は不安そうな表情だったな。
すると1人の女の子(ななちゃん)が娘の元へ。
手には何かを持っている。
手を広げると…
娘:ぎゃぁぁぁぁ
ダンゴムシ数匹だ。
娘は大の虫嫌い…
おいおいやめてくれぇぇ(*థ౪థ)
園長先生がとっさにフォローしてくれてななちゃんと娘を取り持ってくれた。
このななちゃんはきのふぃーの親が経営している仕出し屋店の近所に住む子。
幼稚園が終わってから遊ぶ仲になった。
他にも、ネネちゃん、ほのかちゃん、ことはちゃん、仲良し五人組だった。
幼稚園の母親にはきのふぃーの中学の時の同級生もいた。(さすが地元)
娘は幼稚園を休むことなく仲の良い友達、良くしてくれる先生に恵まれた園生活をおくることになる。
これで新しい生活もきのふぃー娘共に不自由なく安心な環境が整った。
幸せな日々
嫁には毎日夜に娘とLINE電話をさせた。
娘は幼稚園に入る事やおばぁちゃんの話し、姉の話し、姪っ子甥っ子の話し、こっちの人物の話しをよくしていた。
嫁からしたら気に食わなかっただろう。
きのふぃーは会わせない気持ちは一切なく、週末には和歌山と三重の中間、奈良のデパートで会うようにしていた。
仕事が始まる前に1度会った時の事。
きのふぃーが目を離した時だった。
娘と嫁がいない。
すぐに見つかったのだが...
子供服売り場の授乳室に居た。
娘が泣いている。
聞けば、嫁が娘に一緒に帰ろうと言ったらしい。
気持ちはわかるが、現実を受け入れられないのだろう。
娘は本当にパパがいいのだ。
後で嫁には、今後言わないように約束させた。
週末には都合が悪くない限り会って遊ぶ事や毎日電話もするからということも約束した。
その後仕事も始まり、娘も幼稚園。
ハッキリ言って安定そのものだった。
嫁の今後の動向のみ不安だったが、あんなに安定していた時期はこれまでのきのふぃーの人生になかった。
毎朝きのふぃーは朝5時に起きて家事。
6時に娘を抱っこして1階に運びソファで寝かし朝の子供番組が始まる頃起こし朝ごはん。
そこから実家に娘を送り仕事へ向かう。
朝5時に起きるのは掃除洗濯、自分と娘の準備だ。
娘はホコリアレルギーで拭き掃除は欠かさずしていた。
おかげでクシャミや目の痒みは和らぎなくなっていったのです。
(嫁は拭き掃除なんてしない…グチ)
幼稚園は2時までだったかな。
パパと連絡が取れるように娘にスマホを与えていた。(甘やかしすぎか…)
たまに仕事中にLINE電話があったが、勿論出れない。
メッセージで
ぱぱ、いま、おしごとだから、でれないよー(T-T)
えーぱぱのかおみたい
可愛すぎるんです。
5時に仕事を終え、車ですぐにLINE電話をする。
娘:パパーーー(≧ω≦)
運転しながらLINE電話をしながらの帰りだ(違反...)
6時に実家に着くと娘と母親は既に風呂は済ませている。
きのふぃーが風呂に入り、7時には夕食だ。
8時くらいに実家を出て帰宅する。
(実家ときのふぃーの家は車で10分かからず)
家に帰って2人でまず歯磨き。
それから遊ぶ。
毎日毎日笑いの絶えない日々だった。
そして9時に2人で寝る。
娘が寝た事を確認して、1時間ほど片付けや仕事の事、幼稚園の連絡帳を読んだり等などをして、きのふぃーも10時には就寝。
本当に本当に幸せな毎日だった。
週末土曜日に嫁と会うことが多かった。
とはいえ奈良も遠かったので、日頃の疲れが溜まっている中で辛かった部分もある。
でもそれはこっち都合だから…
お昼を家族で食べ、デパートのゲームコーナーで遊んだり、公園に行ったり、カラオケに行ったり、映画をみたり、周りからみたら幸せな家族だ。
嫁はそれをどう思っていたのだろうか?
きのふぃーは和歌山にいた時も同じようにしていたつもりだ。
それが普通だった。
人間普通の幸せの中でも繰り返すと何かにストレスを感じ、何でもない日の幸せを感じなくなるのか。
いや、きのふぃーは嫁には男がいたと思っている。
転勤が理由で離婚っておかしすぎるだろ。
夕方5時、互いに三重・和歌山に帰る。
帰りに夕食を2人で食べ、買い物をして家に帰る。
奈良を5時に出て、帰宅するのは8時くらいだ。
そこから風呂に入る。
きのふぃー達は2人長風呂だ。
ゲームが始まるのだ。
くだらないゲームだが、風呂の両端にあいうえおの子供が覚えるやつ?が貼ってある。
互いにそれをジェスチャーと鳴き声で伝えて当てるのだ。
例えば「へ 」蛇! (ニョロニョロ〜)とか。
それで当てて行くと、幼稚園卒業とか小学校卒業とか出世していくのだ。
商品はシャボン玉のクマの容器だ。
ゲームが始まると止まらない…
風呂を出るとお菓子を食べながらテレビタイム。
娘はおもちゃで遊んだりと互いに好きな事をしていた。
土曜日は少し夜更かしで12時くらいに寝る。
日曜日は2人共ゆっくり、昼11時位までベッドだ。
娘は日曜日でも早い。
当時はプリキュアが朝やっていたので、自分でテレビをつけて見ていた。
その音声がまた幸せな心地だったのを覚えている。
遊びの用がない時は家で昼食。
娘はチキンラーメンが多かった。(これが後に裁判で書かれる事に!)
昼から遊びに外へ!
鈴鹿サーキット(遊園地)の年間パスポートを買ったのでよく行っていた。
そんなこんなの1週間だ。
何度も言うが、
あんな幸せはきのふぃーのこれまでの人生にはない。
そんな幸せな暮らしの中、一通の封筒が届いた。
きた!
津市家庭裁判所
「子供の引渡し及び監護権の申仕し立て」
闘いがついに始まるのだった。
続く...